前回の続き。世間がiPhoneで盛り上がる中、Androidで僻む話。
Xperia GXはバッテリーが持たないっ。
・・・と叫びたくなるのはぐっとこらえて、まずは状況の分析といきましょう。
正直、使えば使った分だけ鬼のように減るのはもはや仕方がないです。ガラケーと呼ばれる旧世代携帯に比べて著しく機能が向上したのだから当たり前。だいたい連続ブラウズで3〜4時間なのかな。単純にここだけを過去のモバイル端末と比較してみれば、さほど悪くない性能な気もします。ここは割り切って、使い過ぎたならモバイル充電器で充電する、というのは前提にしてしまうことにしましょう。
問題なのはさほど使用していないにも関わらず電源が減っていく病気です。ポケットに入れて移動していただけなのに、なぜか知らないうちにからっぽ電源ダウンというのは携帯電話として困ります。
公式値連続待ち受け時間380時間(3G。LTEでは約270時間)から算出するに、スリープでは2〜3時間おいても1%も減らないのが期待値ですよね。ところがどっこい、何も触れていないのに、なぜか1時間に数%の減少が見られます。いったい何がそんなに影響しているんでしょう。
参考1・・・いろいろ設定前の待機時状況。グラフ表示にはBattery Mixというアプリを利用しています(広告表示は黒塗りでつぶしています)。
XPERIA GX は Android 4.04ですので、一部のプリインストールサービスを無効にすることも可能となっています。このアドバンテージを有効利用して試行錯誤しながら、なんとか2時間1%、推定待ち受け200時間に挑戦してみることにします。目標は、残り2〜3%で2時間の通勤待ち受けを安心感もって乗り越えられること。
■初期ホーム画面の整理
初期のホーム画面には、いろいろ必要のないウィジェットやらアイコンやらが並んでいます。中には貼り付けているだけでいろいろバッテリーを無駄遣いするものもあるようなので、これを全部削除してしまいましょう。一つ一つけしていくのはまどろっこしいので、一旦ホーム画面のページごと整理してしまいました。
あくまで個人的なやり方なので、アイコン全部消えてから使い方がわからなくなっても文句は受け付けません(笑)。
まず画面上の空白部分を長押しして、メニューからホーム画面一覧を開きます。ここで最下段の「+」を押して新しいページをひとつ追加。まっさらなページが作成されます。そうしたら、追加した空白ページ以外の右上の「×」を押してすべて削除してしまいます。「このホーム画面にはアイテムが配置されています。削除しますか?」と聞かれますがかまわず「OK」。
ひとまずこれで、疑わしい同期系ウィジェットを消してすっきりしたつもりになりました。気分って大事よ?。
■LTE
docomo Xi(クロッシィ)こと次世代高速通信規格のLTE。鳴り物入りで導入されたはいいけれど、まだまだ対応基地局は少なく、頻繁に3G基地局とのハンドオーバー、切り替えが起こります。この電波探索と切り替えはスリープモードでも発生するでしょうし、結構な電力が無駄に費やされているものと思われます。
実際、場所が悪いと切り替え→圏外→切り替え→圏外を繰り返すようなこともありました。切り替えが発生するたび通信が止まるので、再接続を待つ方もイライラします。
また、そもそもに公称380時間の待ち受け時間は3G環境のものです。ならばまず、LTEを停止しようと考えるのが道理ですが、なぜか設定画面にはLTEを停止する設定メニューがありません。どうなんだろうこれ。
仕方が無いので、通話画面から特殊な電話番号を入力することで裏メニュー画面を呼び出します。発信画面で「*#*#4636#*#*」と入力すると、電波関連の設定画面を開くことができます。内容を見ると、非常にテクニカルなものすぎて、一般のユーザーが普通に触れることのできる場所には出せなかったんだろうな、というのが伺えますね。
「携帯電話情報」を選択して表示される項目中から「優先ネットワークを設定」で「LTE(Preffered)/WCDMA/GSM」を「WCDMA Only」に切り替えることで、LTEの電波探索と切り替えを抑止することができます。同じ手順で戻すことも可能です。あくまで自己責任になりますので、極力不要な項目には触れないようにしましょう。
■GPS
SH-04Aでは常時オンでもたいして影響のみられなかったGPSですが、スマートフォンでは不要時には停止した方がいいかもしれません。GPS機能自身はともかく、オートGPS機能は定期的に情報取得が行われるのか目に見えて消費が増えるようなので、これは無効にすることをおすすめします。ま、GPSが欲しいときなんて地図くらいなものなので、基本はオフでも大きな影響はないでしょう。
- 設定>位置情報サービス>GPS機能
- 設定>ドコモサービス>オートGPS
- 設定>アプリ>すべて(タブを左にドラッグすると「実行中」の右側にあります、以下項目でも同じ)オートGPS>無効にする(無効にできない場合は一旦アップデートを削除した後に無効、以下項目でも同じ)
■iコンシェル
オートGPSも止めたことですし、位置情報から有用な情報を提供してくれるらしいiコンシェルも止めてしまいましょう。ひつじのしつじくんとメイドのメイは悪くないのですが、これもバッテリーのためです。リストラさせてくださいごめんなさい。スケジュール入力とか仕事以外でやりたくない人間なので、無用の長物になるんだよねー。
設定>アプリ>すべて>iコンシェル>無効にする
設定>アプリ>すべて>iコンシェルコンテンツ>無効にする
※無効にしただけではサービスの解約はされていません。dメニュー最下部、お客様サポートからサービスの解約をお忘れなく。
■iチャネル
コンシェル以上に存在価値の分からないチャネル。やはり街中電光掲示板的な宣伝媒体にしかなってませんね。有効活用している人、使い方教えてください(笑)。自動情報配信がバッテリー的に悪影響になるため、これも停止、ついでに解約です。
- 設定>アプリ>すべて>iチャネル>アンインストール
※こちらもアンインストールしたのみでは解約にならないので注意。
■液晶表示
GXの大きなアドバンテージでもある美麗な液晶ですが、大きいだけあってバッテリー消費もかなり激しいです。とはいえ、画面表示がまったく無ければ持つ意味がないわけで。
待機時電力の話とは微妙にずれますが、普段は輝度を極力下げて使用することにします。30%くらいが適当でしょうか。外部の光量を検知して輝度を変更するオプションもありますが、明示的に管理したかったのでこれも無効にしてしまいました。
- 設定>画面設定>画面の明るさ
- 設定>画面設定>画面の明るさ>明るさを自動調整
■無線LAN(WiFi)
想定外にバッテリーを食っていたのがこれ。特にスリープ時にもWiFiをオンに保つ設定にしたまま画面オフで放置すると、消費の差が顕著にあらわれます。スリープ状態でサイズの大きいファイルを転送したいのはやまやまですが、そのまま放置してしまうと後で大変なことになります。発想を逆転して、転送時など必要な時だけスリープを抑制するアプリを探したほうがよさそうです。
- 設定>Wi-Fi>右下のメニューボタン>詳細設定>スリープ時のWi-Fi接続
■電話帳サービス
電話帳の裏で動く管理サービスです。これが何故か常時バッテリーを消費しているように見えます。調べてみると昔からかなりのユーザーに迷惑極まりないバッテリーの無駄遣いを押し付けてきたようですね(笑)。動かしておくと一部で便利という噂ですが、止めても致命的な問題は無いようです。Android4.0のアドバンテージを利用して無効にしてみました。
結果、一部画面で警告ポップアップは出ますが、通話もメール自動受信も普通にできます。何が動かなくなっているのかまったくわからないのが不気味ですが、自分の使用範囲では今のところ影響がないようです。
- 設定>アプリ>すべて>電話帳サービス>無効にする
■自動同期
Webサーバとの自動同期を抑制します。gmailを携帯で使う気もないし、アドレス帳なんか同期されたらそれこそ邪魔です。PC版Chromeから設定したブックマークとの初回同期が済んだ時点で無効化しました。
- 設定>アカウントと同期
■ライブ壁紙
初期状態で使用されていませんが、背景に動きのある壁紙が目新しく利用してみました。結果、それはそれはすごい速さでバッテリーがなくなります。ちょっと見せびらかすには良いかもしれませんが、快適な利用を考えるなら常用は控えるべきでしょう。
■その他
FacebookやTimescapeなどの同期系の疑いがあるアプリは、管理画面から適宜無効化/アンインストールしています。あまり神経質にならなくてもいいとは思うのですが、消せるとなるとがんばって消しちゃうんだよね(笑)。
■再起動
最後におまじないの再起動。作業中、変なところで引っかかったアプリなんかを一旦クリアしておく意味で。
・・・と、いうわけでここまで、はじめてAndroidに触る人間が二週間ほどで思いついた、あるいは調べた限りの対策です。これだけ減らした結果、なんとか待機時電力も及第点になりました。
参考2・・・ある程度設定したみた後の状況。だいぶん改善したのが見て取れるかと。
でもまだ時々なぜか急にバッテリーが減りだして止まらなくなることがあるので、まだ何かウィルス的なアプリが隠れているような気がします。あるいはBattery Mixの計測値があまり信頼できないのかなぁ。うじゃ。
次回はやっとアプリ編。使い勝手の向上のために追加したアプリをいくつか、メモ書きがてらご紹介する予定です。