《このページの記事》 その腕に雪のきらめきを。 (01/12) /

その腕に雪のきらめきを。

今時、携帯やスマホを懐中時計として使うことに慣れると、腕時計の実用性はまったくないように思えます。自分の職場ではセキュリティ上、オフィス内での携帯端末使用が禁止されていますが、今度は目の前のPC画面に正確な時計がついています。やっぱりあえて腕時計を使う必要はなさそうです。

それでもあえて時計をつけていたいと欲してしまうのは、自己満足以外の何物でもありません。でも、それがいいんじゃないか。生きがいっていうのはきっと「自分を満足させ続けること」です。

もう三十路も後半になり、そろそろ良いモノを持っていても恥ずかしくないだろうというのと、昨年の夏冬のボーナスが思ったより揮いまして、心に余裕ができたのでついに注文してしまいました。


SBGA011 -- The "Snowflake".



選択したのはセイコーのSBGA011、グランドセイコーの中でもここ数年人気の高い品です。

文字盤は新雪が覆う山肌をイメージした純白、その上を滑るように走る青焼きの秒針。立体的にカットされた存在感のあるインデックスと時分針。ケースは特殊研磨で鏡面仕上げされたブライトチタン。風景によって輝き方を変えるため、文字盤の冷たさを保ちながらも四季折々の表情を見せる逸品。海外では「スノーフレーク(ひとひらの雪)」の愛称で讃えられています。

グランドセイコーはフォーマル専用と言われますが、コレはアウトドアで森の緑や空の青を反射しても美しく輝きます。海外の写真を見ても、カジュアルに合わせてもそれなりに馴染むような気がするのですがどうでしょうね。(勿体ないからオンオフで2本とか用意したくないだけ)



実はもう3年以上前から腕時計が欲しい欲しいと言い続けながら、今日まで騙し騙しきていました。その間各社の時計をいろいろ眺め、安物から高価なものまで比較検討してきました。

デザインはゴテゴテしたものはスーツに合わないと感じるので、シンプルな3針、パテックフィリップのカラトラバ的デザインに決めていました。そうすると現実的な範囲ではグランドセイコーが最適な解になりました。あとははたしてどのモデルを選ぶかです。


クォーツモデルは比較的安価でも非常に精度が高く、実用性抜群です。しかし電池交換がネックで、ずぼらな自分はきっと一旦止まったら放置してしまうでしょう。これは過去に持った安物(1万程度の)で繰り返し実証されています(汗)。せっかく高級時計を志したからにはこれで妥協してもいられません。

機械式は(オーバーホールは必要ですが)何らかの事情で長期止めてしまってもたいした問題は出ません。高いトルクから太い針を使ったデザインも多いですし、シースルーモデルであればテンプや歯車が見せる複雑な動きを眺めるのも魅力的です。しかし、時間のズレ幅が大きく、仕事で使うには毎週のように調整が必要になり、やはり面倒です。手間がかかるのが良いという意見には精神論では賛同しますが、実際に自分が持つとなると否定的です。

そこで両方の特徴を併せ持つ、電池不要の自動巻きクォーツ時計「スプリングドライブ」の登場です。ぜんまいの動力で針を回すついでに微量発電し、クォーツで回転速度を調整する。機械式同等のトルクを保ちながらクォーツ同等の月差15秒を保つことができます。


無いと思っていた理想がそこにあったわけで、初めて知った時は驚きました。セイコー(エプソン)のみが実現できた技術というのも日本人としての誇りを刺激されます。新しい技術には安定性や存続性の面で不安も残りますが、既に10年を生きてきた技術です。滅多なことでは消え去ることもないでしょう。

ただこれは極端にお高い。庶民がおいそれと手を出せるようなものではありません。結果として最初に戻ってまた検討し直し。これを数年ずっと繰り返してきたわけです。


そんな折。今回通帳残高を見たら俄然気が大きくなって、海外旅行くらいでしか行かない高級時計売り場などを回って実際に触れてみたわけです。その中でSBGA011に出会い、一目惚れした次第。周囲に置かれた他のGSの銀文字盤は、実際に見ると反射が強く主張しすぎてちょっとくどい印象がある中で、これだけはスッと入りこめる自然さがありました。

この時計は特定の契約店舗(マスターショップ)限定モデル。その性格からお値引の期待できないモデルなのですが、某区某店で結構勉強していただきました。無粋な話になるので具体的には秘密のナイショにしておきますが(いまさら)、店員さんの勢いにおされて、結局現金一括で購入してしまいました。プロは売り方上手いよねぇほんと。



趣味品は一括払いが原則、支払ったら価格は忘れるのが吉。



実際に半月ほど使用してみて、慣れない時計にとまどうことも多々ありますが、それ以上に満足感が高いです。年始からこっち急激に仕事が山積して天を仰ぎましたが、この時計のおかげで遠くなりそうな意識を保てているような気がします。こういうのって大事ですよね。

時刻ズレの実測は最初の半月で+3秒ほど 。2〜3カ月に1回、デイトを揃えるタイミングで秒もそろえれば丁度いいでしょう。自動巻きゼンマイはデスクワークの自分が日常生活で動かす程度でも1日分くらい十分に巻けます。外で手をポケットに入れっぱなしの冬でコレだから、春以降はもっと安定するかな。

チタンなので大きさに見合わない軽さも嬉しい。軽すぎてオモチャのようだという向きもありますが、自分は重いとすぐに疲れて外したくなるのが明白ですし。今のところ、ゴム袖口の服を着ているような感じで、何をするにも重さを気にすることはありません。存在を忘れすぎてどこかに派手にぶつけることだけはないよう気を付けないと・・・。

まあいくら注意しても、おそらくほどなく傷だらけになっていくでしょう。しかしこれは最高の実用時計。その傷も歴史ということにして、あまり気にしないことにしましょう。


・・・とか言ってたらさっそく扉にぶつけたーよ(´・ω・`)。
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author:どらんく, category:生活/その他, 22:27
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